会川先生2作目。
<すごかったよね>
ハガレンは「根本からの変更」。そもそも原作が完結してないってのはあるけど分割クールだとして会川先生が原作をそのままアニメに落とし込むたあとても思えねえ。
色んな人と関わりながら兄弟二人はどんどん内へ内へと閉じていく。世界や国をあえて変えようとは思わない、どこまでも罪に追いかけられ、ただ皆それに向き合うしかないちっぽけさ。ラスト(ホムンクルスの)が特に好きでした。あの気だるげな話し方がいいんだ。
あとはロゼの準ヒロイン的な扱い。あ、桑島さんだから…彼女の出番が沢山あるのは…嬉しかったです。正直に言います。うれしかったです。改めて聴くとロゼの声すんごいかわいい。賛否っつーかほぼ否な境遇になっちゃったし、私としてもいやそれは…うん…と口を濁すしかありませんし、「荒れるにきまっとろうが」とも思います。荒れん方がおかしい。それでも露悪はあれどダークを突き詰めたバランスでもある、というのが2003年版の私の総括です。乾いた合理的な野望ではなくて個人的な、湿度が高い欲望と罪にまみれた物語。
<ここがすき>
彩度の低さ(シャンバラの記憶に引っ張られてるかも)。産業革命期をモデルにした煙たさと開かれた景色。なにより音楽。叙情的で繊細で美しくて、大島ミチル先生の曲はこの作品で知りました。すごくメランコリックなメロディをバックに支障が司令部制圧してくところ、すき。ハガレンとシュヴァリエでそういう「近世~近代、歴史ものとしてイメージされるヨーロッパの空気」といえば大島先生が真っ先に来るのです。あとメリッサはカラオケで絶対歌う。OPとしてはリライトも好き。
<黒歴史じゃないよ>
2009年に再度アニメ化され、さらにそれは原作準拠ということで、今展開するとしたらこちらが全てなんですよね。そしてキャストがあるキャラは続投、あるキャラは変更、というのが当時の私にはとても寂しくて。あのダークな世界において行かれたようで。パラレルでもなく、「なかったこと」にされたような気さえして。
もちろんそうなるのは当然です。原作のあの過酷な健全さ、それに準拠したアニメ。そしてそれがあるから2003年版も気負いなく思い出としてあることができる。それに私だって2003年版は大佐と中尉の関係の希薄化だったり(当時ロイアイ推し)、そもそも展開が暗いっつーかもうちょいスッキリさせてくれやー!なもどかしさは確かにあり、もっとこうだったらというところもそれなりにありーのでした。そしてそれはリアルタイムゆえにただ妄想していただけだったな、でもあり。ただ、2003年版をこき下ろされるのは納得がいかないので…自分自身の若気の至りも含めて、それでも確かにあの熱狂は、土曜6時に攻めすぎたあの作品が、原作との相違という荒れ要素を逆に個性として、それ単独で筋を通しきった作品が、確かに生み出したものなのだと、今は静かに振り向きます。